市民1人当たりの「製造品出荷額」が物語る複合的な地場産業都市  広島県府中市

位置  府中市は、広島県東南部の備後地域のほぼ中央 に位置する内陸平野の中心都市で、備後圏の 母都市である福山市に 約15kmの位置にあります。
沿革 府中市は、古代備後国府がおかれ、古くから近畿と北九州、山陽と山陰を結ぶ交通の要衝であり、古代から文化交流の中継地でした。江戸時代には宿場町、物資集散の商業の町として栄え、明治維新は郡役場が置かれ、備後地域内陸平野部の行政の中心地としてにぎわいました。
 特産物は、主に零細農家の副業による主産物の加工に端を発したもので、江戸以来の伝統的な副産物として織物、味噌、酒、木製品、家具などがありました。明治維新以後は、たばこや鋳物の製造が新たに加わり、昭和に入ってからは特に準戦時体制のもとで重化学工業化を背景としての 産業基盤が形成されました。
 近年、高級婚礼家具として品質が日本一を誇る府中タンスをはじめ、府中味噌、備後がすり、 衣服縫製品など多彩な地方特産工業やラバータイル、テルペン化学に加え、ダイカスト製品、工作機械、建設機械、鋳鉄など金属機械工業の集積も見られ、複合的な地場産業都市として成長しています。
人口  府中市の人口は、43,678人(1995年)で、県内の市としては小規模な人口です。1975年をピークに減少傾向を示しており、現在、ピーク時の約87%となっています。府中市では、夜間人口より昼間人口の方が多く、1995年で46,725人です。昼夜人口比率(昼/夜)は107%で、1975年以降おおむね107〜108%の値で推移しています。
 なお、昼夜間人口比率の107%は、県内では三次市(110%)に次いで高い水準にあります。
産業
構造
 事業所数は、1996年現在3,158事業所と比較的多く、産業都市にふさわしく個性的な企業が集積していますが、従業員数が、4人以下の企業が全体の2/3近くを占め、小規模事業所が多い。

●ワンポイントインフォメーション
社 +  46,725
 なお、人口に比べて、上場&店頭登録企業が多いのも府中市の特徴として挙げられます。

県内市部では第三次就業者比率が最も低い 1995年 国勢調査による
  
地場
産業
動向
 府中市は、家具をはじめとする地場産業が集積した内陸工業都市です。工業出荷高はバブル経済の崩壊以降減少基調ですが、1995年現在3,411億3千万円と高く、人口当りでは県内1位の水準となっています。
 また、府中には高級婚礼家具(府中タンス)、非鉄金属ダイカスト製品、旋盤用チャック、ラジコンヘリコプター、ラバータイル、テルペン化学など日本一を誇る工業製品が多くあり、この他にも味噌、繊維製品、備後がすりなど特産品が多数あります。  このような地場産業集積を活かし、産業情報を発信するため、毎年5月に府中産業メッセを開催しています。

●ワンポイントインフォメーション
人口1人当りの製造出荷額
全国694都市中         広島県では
35位   &   1位
※(株)ダイヤモンド社
2000.10.7発行の週刊ダイヤモンドより(データは1997年)

産業メッセ 府中市内の多彩な地場産品で賑わうイベント。毎年5月に開催されています。
年間工業製品出荷額
 3,371億1千万
※1998年 工業統計調査による

家具製造
 事業所数 56
 出荷額   299億1千万
 従業員数 1,782人
※1997年 工業統計調査による

被服・その他の繊維製品
 事業所数  88
 出荷額  298億9千万
 従業員数 1,274人
※1997年 工業統計調査による

一般機械器具
 事業所数 81
 出荷額 541億6千万
 従業員数 2,268人
※1997年 工業統計調査による